がんゲノム医療(がん遺伝子パネル検査)について
※体制が整備されるまでは、当院外来にて治療中の患者さんのみ対応させていただきます。
当院は、がんゲノム医療中核拠点病院である九州大学病院と連携して「がんゲノム医療」を提供する「がんゲノム医療連携病院」として、2024年8月1日に厚生労働省より指定されました。 がんゲノム医療は、がん遺伝子パネル検査(多数のがん遺伝子を同時に調べ、変異している遺伝子を探す検査)を実施することにより、一人ひとりの患者さんの体質や病状に最も適した「治療・治験・先進医療B・患者申し出療養」などを実施することを目的とします。2019年6月からは、一部のがん遺伝子パネル検査の「保険適用」が始まり、がんゲノム医療は少しずつ身近な医療となってきています。 当院では、担当医師からがん遺伝子パネル検査について詳しい説明をさせていただき、患者さんご自身がこの検査の利益と不利益を十分に理解しご納得いただいた上で、検査を受けるかどうかを判断するお手伝いをさせていただきます。
※がんゲノム医療、がん遺伝子パネル検査につきましては、国立がん研究センターのホームページに詳しい説明が掲載されていますので、ご参考ください。
>>国立がん研究センター「がんゲノム情報管理センターホームページ」<<
患者さんへ
がんゲノム医療とは
がんゲノム医療では、がんの原因となった遺伝子変異でがんを分類し、患者さん一人ひとりに合わせた治療をめざしています。
遺伝子情報 (ゲノム) をもとに「がん」を診断し、患者さん一人ひとりの体質や病状に最適な治療法を選択することが可能で、がん治療の選択肢が広がると期待されています。
◎がんゲノム医療とは??
保険診療の対象となる患者さん
- 標準治療がない固形がんの患者さん
- 局所進行もしくは転移が認められ、標準治療が終了した(終了見込みを含む)固形がんの方で、本検査実施・結果判明後に薬物療法(「治験・先進医療B・患者申し出療養」など)を受けることができる全身状態の患者さん(検査提出後、約3か月に全身状態が保たれていると予想される患者さん)
※全身状態から「入院療養」が必要な状態の患者さんには適用がありません
当院で実施しているがん遺伝子パネル検査
(1)保険診療検査
- OncoGuide™ NCCオンコパネルシステム
- FoundationOne® CDxがんゲノムプロファイル
- FoundationOne Liquid® CDxがんゲノムプロファイル
- Guardantがんゲノムプロファイル
- Genemine TOPがんゲノムプロファイルシステム
(2)保険外診療検査(いわゆる自費診療)
費用の目安
検査料:56万円(税込)
- 保険が適用されます。保険診療に沿って、自己負担分が請求されます。
- 上記検査料に、別途「診察料」「診断料」などが加算されます。
- がん遺伝子パネル検査の結果、効果が期待できる治療などが見つかった場合に、これらの治療には保険が適用されない場合があり、医療費が高額になる可能性がありますのでご注意ください(先進医療B・患者申し出療養・保険外診療(いわゆる自由診療)など)。
受診方法
当院で治療中の方
現在かかっている診療科の担当医にご相談ください。
注意事項
- 検査に用いるがん組織の状態によっては、がん遺伝子パネル検査を行っても、遺伝子変異情報が得られないことがあります。
- がん遺伝子パネル検査を実施しても、検査結果によっては、治療に結びつくような遺伝子変異が得られないことがあります。
- なお、がん遺伝子パネル検査の結果に基づいて、治療・治験などに案内できる確率は約5~15%(平均約8% 2024年4月時点)と言われています。
- 検査結果に基づいて治療を行っても、かならず治療効果が得られる訳ではありません。治療効果が得られない可能性もあります。
がんゲノム医療に関するご質問・お問い合わせ
中津市民病院 がん相談支援センター
TEL:0979-226521