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事業管理者あいさつ

中津市 病院・診療所事業管理者 是永 大輔

中津市 病院・診療所事業管理者

是永 大輔

医療資源が乏しい地方自治体では、どのようにして医療体制を維持するかが極めて重要な問題です。中津市を含めた大分県北部~福岡県東部京築地域では医師会員の高齢化が進んでおり、基幹病院として中津市民病院のあり方が問われています。

政府が推進する地域医療構想のなかで、大分県北部医療圏では高度急性期病床として当院にHCU6床、NICU3床が設置されているのみであり、急性期過剰・回復期不足の解消に加えて超急性期医療の充実が求められています。昨年度は救急専用病棟12床を開設して機能強化を図りましたが、今年度より大分大学から待望の救急医を派遣していただきました。今後は近い将来にHCUをICUに改編する予定であり、地域救命救急センターの設立を視野に入れています。

手術支援ロボットがこれまでの外科手術を変貌させていることは言うまでもありません。中津市民病院では、本年12月に導入し、早ければ来年4月の本稼働を目指しています。今後の外科手術はロボット手術を行う病院に集約することが予想されますので、医療の質的向上だけでなく、医師確保の観点からも導入効果は大きいと考えられます。ロボット手術には診療報酬上の認定資格が必要であり、当面は胃癌、直腸癌、肺癌の手術より開始し、泌尿器疾患や婦人科疾患に対しては順次対応していく予定です。

もう一つの課題は中津市過疎地域の医療体制です。三光、本耶馬渓、耶馬溪、山国の過疎地域の人口は19.9%減少しており、令和4年の高齢化率は46.0%と極めて高い状況です。国保診療所3 施設の日常的な医療は市採用の3人の医師にそれぞれ委ねてきましたが、医師の高齢化や退職により、当院からの応援を余儀なくされている状況です。過疎地医療の継続のために国保診療所の集約化やオンライン診療の導入などを検討する時期にきており、行政や医師会と協議しながら、現体制をどのように維持し、改編していくかについて微力を尽くしたいと考えています。

令和6年4月

院長あいさつ

中津市立中津市民病院 院長 折田 博之

中津市立中津市民病院 院長

折田 博之

中津市民病院は大分県北部および福岡京築地域の中核病院として、地域医療支援病院の指定を受け、地域の高度医療、救急医療そして周産期・小児医療を責務としていています。2023年度の地域医療支援病院としての紹介率は91%となり初めて90%を超えました。今後も周辺の医療機関や住民の皆様からで信頼される病院となれるよう努めています。

2023年度は新型コロナウイルス感染が「5類感染症」となり、行動制限などの処置も無くなり、新型コロナウイルスの発生以前と変わらぬ状況となった訳ですが、外来への受診抑制、感染症の自己検査の普及など、患者の動向は新型コロナ前に比べ大きく変化しているように感じています。また、小児医療では以前にも増して多くの感染症が発生する一方、出産数の減少が加速するなど、医療環境は変化しました。 また、2023年は2024年4月から開始されるいわゆる「医師の働き方改革」に向けての最後の準備を行う年でもありました。当院では全診療科でA水準となるべく、勤怠管理システムの導入と医師事務作業補助者の増員と業務整理、内視鏡室改修による業務の効率化などで医師の業務負担の改善に取り組みました。「働き方改革」とは業務の縮小ではなく、あくまで業務の効率化を図るものであり、今後も院内スマホやAI問診の導入など改革を進め、当院に求められる医療を効率よく実現できる体制を整えていきます。

今後予想される高齢化に伴う多死社会の到来に対して、政府はIOTを利用した医療情報の共有を進めて、より効率的な地域包括ケアシステムの構築を目指しています。当院も2023年9月に新たな電子カルテシステムを採用し診療録の電子情報化を推進しています。これにより院内だけでなく、地域の医療・介護関係機関との連携を強化して、地域包括システムにおける中核病院としての機能を強化していきます。 2023年はポストコロナ後の新たな時代に向けて、スタートをきった年でした。引き続き、中核病院として地域で求められる医療ニーズに応えられるよう改革を進めて参ります。

令和6年4月

病院の概要

外来受付時間

8:30〜11:00

時間外は救急車のみの対応となります。

休診日

土曜・日曜・祝日

年末年始
(12月29日~1月3日)

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