まったく、当院の薬剤部はどれだけの仕事をこなしているのだろう?
いつもそう思わされる。調剤はもちろんのこと、投薬ミスや抗がん剤投与のチェック、ICTを始めとする各種委員会・ラウンド、全国学会発表、地域講演会開催・・・数えればキリがない。
薬剤師といえば、処方箋に従って処方をするという受け身の仕事と思われがちだが、現代の薬剤師は、自分で仕事を見つけて他の職種や患者さんに働きかけるという重要な役割も担っている。この能動的な働きが病院の活性化やリスク管理にかなり有効に働いている。更には地域まで巻き込んで地域の活性化にも役立っている。
まさに当院の薬剤部は、この現代の薬剤師、さらには未来の薬剤師像となるべき働き方をしている。頼めば動いてくれるので、頼まれたら動く、そして互いに高め合い良いものを作っていく・・そんな関係が心地よい。飲み会に誘えば来てくれるし、忘年会の出演を頼まれればOKする。互いの信頼があればこその関係である。
当院の薬剤師さんは看護師が困っている事やわからない事など、どんな小さな事でも気軽に相談にのってくれ、皆とても親切でいつも感謝しています。
そして、私たちにたくさんの知識を与えてくれます。
多職種連携、チーム医療に欠くことの出来ないメンバーで、時に陰の支えとなってくれる存在であり、とても信頼でき頼りにしています。
外来・入院患者さんの思いに寄り添った服薬指導、薬剤師さんの介入によりスムーズに行える多職種での情報の一元化、感染対策や医療安全、がん化学療法リンクナース会でのアドバイザーや多職種勉強会の企画・運営・講師、院内への情報発信など多方面で活躍されています。
薬剤師さんの業務はとても忙しく大変だと思いますが、患者さんと直接関わり、地域に密着したやりがいのある職場で薬剤師さんの生き生きとした働く姿を見て、プロ意識が伝わってきます。
そして忘年会では思いがけない力を見せ優勝したり、意外な一面を見せてくれて職員を楽しませてくれる方々です。また、研修にも一生懸命で地域の薬剤師を巻き込んで実施しており院内のみならず院外でも大活躍されています。
当院は日本静脈経腸栄養学会認定の栄養サポートチーム(NST)稼働施設です。
患者さんの栄養管理を行なう上で、静脈栄養に関してはもちろんのこと、食欲不振の原因となっている諸々の消化器症状への対応など薬剤師の役割はとても重要です。毎回のNST回診にNST専任薬剤師が参加し、薬剤に関する私たちの疑問質問に答えてくれたり必要な提案をしてくれています。
糖尿病対策チームにも薬剤師が欠かせません。特にインスリンで血糖コントロールをされている方は、食事に対するインスリン量や注射のタイミングなど、日々悩みながら療養されています。私たちが栄養指導を行なう際にも分からないことがたくさんあります。糖尿病療養指導士の薬剤師へ相談し、お互いに患者さんの情報共有を行ないながら、その方の性格や生活に合った療養ができるようサポートさせていただいています。
このように一緒に業務を行なっているとプライベートでのお付き合いも深まります。一緒に論文を書く勉強をしたり学会に行ったり、多職種チームで駅伝大会に出場したり、おいしいお酒を飲みに行ったり、一緒にコンサートに行ったり。仕事でも遊びでも多職種でつながっています。
当院の薬剤師は相談しやすく、日々忙しい中でも迅速な対応、生活全体を見据えた助言などとても頼りになる存在です。
退院前カンファレンスでは患者さんやご家族はもとより、地域の訪問看護やケアマネジャー、退院先の施設職員にも丁寧に説明いただいています。また、一人暮らしなどで内服管理支援が必要な患者さんには訪問薬剤指導の提案や訪問薬剤師との連携調整もスピーディーで、心強く感じています。
同じ薬剤師が継続して担当するため、患者さんにとって身近な存在で、患者さんとの相談で担当薬剤師の名前を耳にすることもあります。些細なことでも気兼ねなく相談できる体制は患者さんやご家族の安心につながり、私たちにとってもありがたいです。がん患者や家族向けのサロンでも毎年講師をしていただき、大好評です。
薬剤師向け研修では、薬薬連携に留まらず、幅広い視点で最新の情報を多職種と共有し、多職種で患者さんを支える体制構築に尽力されています。