心臓血管外科

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心臓血管外科

診療内容

心臓外科では、心臓の血管(冠動脈)が障害されて起こる狭心症や心筋梗塞に対する冠動脈バイパス術、心臓の逆流防止弁(弁膜)が障害されて起こる心臓弁膜症に対する人工弁置換術や弁形成術などを主に行っています。
心臓外科の特徴としては、人工心肺装置を使用して、心臓を一旦停止させて手術が行える体制が整っていることです。
大分県北部地域には従来心臓外科施設がなかったことから、北九州市や別府・大分市に行って手術を受けるしかなかったのですが、心臓外科手術が可能になったことで、現在、通常の心疾患は中津市民病院で完結することができるようになったといえます。
予定、緊急手術を含めて、年間20~30例ほど行っています。

冠動脈バイパス術後の
造影CT写真

冠動脈バイパス術後の造影CT写真

3本の血管(左内胸動脈、右胃大網動脈、大伏在静脈)を冠動脈の3か所につないでいる。

術中人工心肺
操作状況

術中人工心肺操作状況

血管外科では、大動脈瘤や大動脈解離などの大血管の疾患から足先の壊死を起こすような末梢血管の疾患まで幅広く診ています。
特に、末梢血管では近年、高齢化や糖尿病、腎臓病などの増加とともに、重症化の傾向にありますが、循環器科とも協力し、カテーテル治療(血管内治療)も組み合わせて、最善の治療を行っています。
下肢の静脈が拡張し、皮膚がうっ血する下肢静脈瘤に対して、2019年4月から、血管内レーザー焼灼術を開始しています。それにより、高齢者や合併症を有する患者さんにも、低侵襲での治療が行えるようになりました。
人工透析のシャント手術ですが、近隣の透析施設との連携が強化され、さらに、当院に腎臓内科が開設されたこともあり、シャント関連の手術は年間100例前後で推移しています。
緊急輸血の供給の問題から、胸部大動脈瘤破裂や急性大動脈解離に対しては、北九州市や大分市に緊急搬送して手術を依頼することがあります。その場合でも、情報ツールを用いて大学病院とのコミュニケーションを密にすることや、ヘリコプターによる搬送をよどみなく行うことで、患者さんの救命に尽力しているところであります。

2020年度より、大分大学を基幹施設とする心臓血管外科専門医認定施設となりました。今後も、環境を整備していくことで、より多くの患者さんに貢献できればと考えています。

木村 龍範

きむら たつのり

役職 副院長 兼 主任心臓血管外科部長
専門分野
  • 心臓血管外科
認定資格
  • 三学会構成心臓血管外科専門医認定機構専門医・修練指導者
  • 日本外科学会専門医・指導医
  • 日本胸部外科学会九州地方会評議員

漆野 恵子

うるしの けいこ

役職 医長
専門分野
  • 心臓血管外科
認定資格
  • 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術実施医
  • ドイツ連邦医師国家資格
  • 日本外科学会専門医

外来担当医表

木村 龍範
漆野 恵子
木村 龍範
漆野 恵子
(予約のみ)
木村 龍範
(再診のみ)
漆野 恵子
(予約のみ)
午前(手術)
木村 龍範
漆野 恵子
午後(予約のみ)

診療実績

心臓血管外科手術症例数の年次推移

2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
開胸術 33 30 35 29 32 26 20
腹部大動脈瘤 10 10 11 9 14 9 8
末梢動脈 30 16 24 13 22 13 14
末梢静脈 39 38 62 45 43 46 58
シャント・その他(腎内) 49 68 106
(29)
92
(45)
103
(45)
83
(59)
100
(66)
合計 161 162 209 143 214 177 200

心臓血管外科手術症例数の年次推移

心臓血管外科手術症例数のグラフ

(2019年以降のシャント手術症例は腎臓内科との合同手術を含む)