脳神経外科

ご挨拶

当院脳神経外科は、平成24年に新病院が完成したあとの平成25年に開設されました。
現在は1名体制となり下記のすべてに対応できるわけではございませんが、今後増員できれば再度対応する予定です。
脳腫瘍に関しましては、大分県北部、福岡県東南部で手術を含めて総合的に対応できるのは当院のみとなっています。

診療内容

脳血管障害

脳梗塞、脳出血、くも膜下出血等の脳卒中に対しては、神経内科とともに対応しています。ただし現体制では、脳梗塞でt-PAの投与まで行って血栓回収が必要と判断する場合と緊急手術は他院へお願いしています。特殊な疾患に関しては大学病院等とも相談して治療を進めています。

脳腫瘍

脳腫瘍は外科治療が主体となるものの、特に悪性腫瘍に関してはそれに引き続く化学療法、また放射線治療が必要なことも多いため、これらに関しての人員、設備を保有していることは非常に重要であり、人員以外当院はすべて備えています。特に診断に関しては病理診断に加えて遺伝子診断を行うことがほぼ必須となりましたので、実際には当院のように大学病院とも連携していることが重要となってきています。

外傷

外傷といえば交通外傷が思い浮かびそうですが、実際には頭部の交通外傷は減少しつつあり、当院のような地方では高齢者の増加とともに抗血小板剤、抗凝固剤内服中の転倒、転落に伴う頭蓋内出血が増えています。特に高齢者では心疾患などの基礎疾患を有している方が多く、総合病院として他科との連携を進めながら治療を行っています。

機能的神経外科

聞きなれない言葉と思いますが、言葉通り神経機能の改善を目的とする治療のことです。認知症といっても水頭症などのように外科治療を施すことによって認知機能、歩行障害などの改善が期待できる疾患があります。

また脳卒中等の後遺症に伴って四肢の動きが固くなっている（痙縮）方に対して、その状況を改善するためのボツリヌス毒素（ボトックス）の局所注射、筋緊張緩和剤であるバクロフェンを脊髄腔内に持続注入するためのポンプ植え込み手術も行っています。

これらを行うことによってリハビリテーションがより行いやすくなり、結果として生活の改善が得られることが期待できます。また、片側の顔面がピクピクなる顔面痙攣、顔面の電撃痛などに対する治療もこの機能神経外科に含まれます。

尚、当科ではNational Clinical Database: NCD（日本臨床データベース機構）における外科手術・治療情報データベース事業に参加しております。この事業は日本全国の手術・治験情報を登録し、集計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目指すプロジェクトです。本事業の詳細に関しましてはNCDのウェブサイト（http://www.ncd.or.jp/）をご覧ください。