歯科口腔外科

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歯科口腔外科

ご挨拶

当科は紹介状をお持ちの患者さんのみの診療のため、地域の先生方の協力のもと口腔外科疾患の治療にあたっています。

診療内容

埋伏歯などの抜歯

下顎埋伏智歯抜歯や上顎正中埋伏過剰歯など一般歯科での治療が困難な抜歯を行います。
歯の状態によっては、入院していただき全身麻酔での抜歯を行うこともあります。

歯のレントゲン

写真は右下顎埋伏智歯のX線所見です。
抜歯は、歯肉の切開、剥離、歯冠周囲の骨の削合、歯の分割をして抜歯を行います。

口腔がんの治療

舌がんを代表とする口腔がんの診断、治療を行います。
口腔がんの治療は、CTやエコーなどの画像検査により病期を決定し、病期に応じた治療を行います。
手術を主体とした治療を行いますが、早期の口腔がんの場合、術後の障害も少なく治療を行うことができます。
病巣の状態や全身状態に応じて放射線療法や化学療法を行うこともあります。
進行がんの場合、大学病院との連携で治療を行うこともあります。

口内の白いできもの

外向発育型の舌がんです。
ステージIの早期がんなので舌の部分切除術で治療します。

顎骨に発生した嚢胞や良性腫瘍の治療

顎骨には嚢胞や良性腫瘍が発生することがあります。
ともに無痛性でゆっくりと骨内で増大するため自覚症状なく歯科治療時に偶然発見されることも多い病気です。
病変が小さいときは原因となった歯と一緒に摘出することで治療することができます。
しかし、非常に大きい病変の場合は、顎骨の切除が必要になることがあります。
病気の状態によっては写真のように開窓術を行い、病変を縮小させたのちに腫瘍を摘出することで顎骨を温存することが可能となる場合があります。

歯のレントゲン
歯のレントゲン

写真左は左下顎骨に発生した大きなエナメル上皮腫の初診時の写真です。
下顎枝から骨体部にかけて非常に大きな嚢胞様のX線透過像が見られます。
開窓術を行い腫瘍の縮小を待って摘出術をおこなうことで写真右のように顎骨を温存して治療することができています。

重症歯性感染症の治療

う蝕や歯周病が重症化して周囲の組織に炎症が拡大した場合、抗菌剤の内服治療や歯の治療だけではよくならない場合があります。
このように炎症が重症化した場合は、抗菌剤の点滴投与や皮膚側から切開するなど外科的消炎処置が必要となり、入院や全身麻酔での処置が必要なことがあります。

顎の左横にできもの

写真はう蝕から細菌が左顎下部に広がり皮下に膿瘍形成を認める状態です。
抗菌剤の点滴投与に加え、顎下部皮膚から切開・排膿処置を行って消炎を図り、原因歯の抜歯を行い治療します。

薬剤関連顎骨壊死の治療

がんの骨転移の治療やステロイドの長期投与に伴う骨粗しょう症の予防のために骨を強くする目的で使用されるビスフォスフォネート製剤やデノスマブの投与が行われている場合、歯や歯周組織からの細菌感染や抜歯などの外科的処置後に顎骨壊死を起こすことが稀に起こることがあります。
病状に応じて処方医の先生と連携して保存的もしくは外科的に治療を行います。

歯茎に膿
歯のレントゲン

写真左では、左下顎臼歯部に顎骨壊死が起こり口腔内に壊死した骨が露出しています。
写真右は、同部のX線写真で下顎前歯部から左下顎骨骨体部にかけ骨が破壊されています。
このように骨の破壊が進行した場合は全身麻酔で腐骨を除去する手術が必要となります。

周術期口腔管理

ざまざまな部位のがんの手術や心臓の手術を行う場合、術後の合併症や口腔内のトラブルを予防するため術前に必要な歯の治療や口腔内の専門的な清掃を行います。
入院や手術までの期間に応じてかかりつけの歯科医院と連携して口腔管理を行っていきます。

そのほか、口腔粘膜疾患、顎関節症などの治療を行っています。
また、口唇・口蓋裂や顎変形症についても大学病院と連携して治療を行います。

高橋 喜浩

たかはし よしひろ

役職 歯科口腔外科部長
専門分野
  • 口腔外科一般
  • 口腔癌
  • 口腔粘膜疾患
  • 口唇・口蓋裂
  • 顎顔面外傷など
認定資格
  • 日本口腔外科学会専門医・指導医・代議員
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医(歯科口腔外科)

田村 舞

たむら まい

専門分野
  • 歯科口腔外科一般
認定資格
  • 日本口腔外科学会認定医

外来担当医表

髙橋 喜浩
田村 舞
髙橋 喜浩
(予約のみ)
田村 舞
髙橋 喜浩
田村 舞
髙橋 喜浩
(予約のみ)
髙橋 喜浩
田村 舞

診療実績

2023年1月から12月までの当科初診の疾患別患者数(全1433例)